説明
備前の土は、窯の焚き方次第で、様々な色や風合いになります。この備前焼のマグカップは、伝統的な製法を用いながらも、日常の食卓で使いやすいように工夫されています。
質の良い陶土で手仕事で焼き上げました。
よく縮む粘土の特徴を生かして、普段使い出来るよう薄手で軽い作りであり、また粘土の通気性は水との相性が良いため、日常使いできる作品を多く作っています。
大切な人と毎日の食事を楽しんでください。
インフォメーション
ブランド | 恒枝直豆 |
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生産地 | 岡山県 |
技法 | 備前焼 |
素材 | 陶器 |
サイズ (cm) | Φ7.0*9.0 |
重さ (g) | 200 |
容量 (ml) | 230 |
箱 | なし(ラッピングありの場合は紙箱) |
注意 | 電子レンジ NG、食洗器 NG、オーブン NG、直火 NG、IH NG |
備考 | |
納期 | 1~3営業日程度(在庫切れの場合+1~2週間) |
地域
歴史的な背景を感じさせる
恒枝直豆のアトリエがあるのは、岡山県倉敷市です。瀬戸内海に面し、高梁川の河畔に位置するこの街は、古くから商人や職人、旅人が集う場所でした。
江戸時代、倉敷は貿易港として賑わい、その名声は今も続いています。柳並木の運河沿いには、白と黒のタイルで装飾された17世紀の倉庫が数多く残っています。また、旧市街の石造りの橋の下には、今も小さな船が行き交い、旅人を乗せています。
歴史
備前焼にこだわる陶芸家
1971年倉敷に生まれ、備前焼一筋に25年以上活動しています。
備前焼とは、岡山の備前地方で採取される特殊な土で作られた陶磁器のことで、日本の伝統的な焼き物の中でも最も有名なものの一つです。この「干寄(ひよせ)」という土の特性は、釉薬(ゆうやく)が陶器に付着しにくいということです。そのため、備前焼は光沢が少なく、模様は自然の土と窯の炎が織り成す色合いによって、一点一点異なります。その飾らない素朴な美しさから、備前焼は500年以上にわたって愛され続けているのです。
恒枝は、90年代半ばに末石泰節に師事し、備前焼の世界に足を踏み入れることになります。その後、備前焼センターで佐藤苔助に師事し、さらに技術を磨いた後、2001年に北海道に移住し、自身のアトリエを開設しました。2016年、故郷に戻り、翌年には倉敷に伝統的な「洞窟窯」を築窯しました。どこにいても、恒枝は備前焼のすばらしさ、控えめな美しさを伝えることを常に使命としています。
備前焼の特徴
独特の文様と黄土色の濃淡
倉敷の緑豊かな山あいにあるアトリエで、恒枝直豆は「暮らしの中で使えるもの、そして少しでも喜んでもらえるものを作りたい」と、作陶の目的を明確に定めています。備前焼の伝統的な製法はそのままに、台所で使うことを前提に作られています。伝統的な製法にこだわる一方で、備前焼は台所で使うことを前提に作られているため、耐熱性に優れた土と、やや軽めで薄めの重さが特徴です。
実用的であると同時に、恒枝の作品には魅力的な美しさがあります。黄土色やオレンジ色など、微妙な色合いのグラデーションを強調するのが、恒枝の作品の特徴です。伝統的な窯で焼くことで、土の中にあるこうした自然の要素を大切にするのです。恒枝は窯の中の煙や灰を巧みに減らし、最終的な色や模様を決定しています。
このような工程を経て、一点ものの作品が出来上がるのです。その色合いや陰影、光の加減など、微妙な変化を楽しむことができます。
お客様へ
日々の暮らしに喜びを
恒枝は、自分の作った陶磁器をいかに日常生活に溶け込ませるか、日常生活や嗜好に合わせられるかを常に考えています。彼の食器や料理道具は、実用性と美しさが調和した稀有な作品です。しかし、一見シンプルな作品の裏側には、彼の綿密な思考プロセスによって、現代の生活と伝統が融合されているのです。
例えば、備前焼の水入れからインスピレーションを得たボトルですが、これは冷蔵庫の扉にぴったりと収まるようにデザインされています。コーヒードリッパーも、ガラスやプラスチック製を想像していたのですが、使ってみると意外な喜びがあります。
備前焼は、陶器の表面に自然にできた細かい気孔のおかげで、お酒の香りを逃がすのに適していると恒枝は言います。また、カップや酒器には独特の質感があり、「カップや酒器には独特の質感があり、注いだり飲んだりしたときの音も魅力的だ。使うことで日常が楽しくなる」という恒枝の思いが込められています。
受賞作品
2003年 第12回花の器コンクール、第33回全陶磁器展、第26回長者三賞ビエンナーレ、第78回道展。
2018年 第61回日本クラフトクラフト(中国支部)展
札幌、倉敷、富良野、東京、松山で個展を開催